海賊の日本史 / 山内譲

海賊の日本史 (講談社現代新書)

海賊の日本史 (講談社現代新書)

 港町に遊郭があるのを見てもわかるように、かなり近い時代まで日本では海上交通が重要な輸送手段だったんだが、今となってはあまり想像もできない。
 特に戦国時代の瀬戸内の海賊大名の話が興味深かった。

鉄道が変えた社寺参詣 / 平山昇

鉄道が変えた社寺参詣 (交通新聞社新書)

鉄道が変えた社寺参詣 (交通新聞社新書)

 有名社寺への初詣は鉄道会社のプロモーションで始まったってのは知っていたし、かつては参拝のための鉄道が多かった(故郷の宇佐参宮鉄道とかも)のも知っていたけど、成田などは想定の範囲を超えたすごい騒動だった。西宮神社の話も楽しかった。

本音化するヨーロッパ / 三好範英

本音化するヨーロッパ 裏切られた統合の理想 (幻冬舎新書)

本音化するヨーロッパ 裏切られた統合の理想 (幻冬舎新書)

 「本音化」というキーワードに共感したので読んでみた。
 いきなり序盤に書いてあるけど、この本の肝。

 ポピュリズムとは、共産主義思想という冷戦時のイデオロギー、冷戦終結後の民主主義の勝利という高揚感、戦後西ヨーロッパで支配的だったリベラルな価値観、そういったもので隠されていた人間のエゴイズムや、唯一の正当性を持ち外に向かい国益を主張する主体としての国家の本質が顕在化する姿でもある。いわば人間や国家の「本音化」と言うべき現象が、起きているのである。

 いつも思うんだが、結局2つの大戦の前後におけるイギリスの行動が諸悪の根源のような。

 2年前に書いたエントリー。
doroyamada.hatenablog.jp