南北朝 / 林屋辰三郎

 

南北朝 日本史上初の全国的大乱の幕開け (朝日新書)

南北朝 日本史上初の全国的大乱の幕開け (朝日新書)

 

 この頃の歴史の流れは「鎌倉幕府が衰退して、一時的に後醍醐天皇親政が行われたけど、武力がなくてすぐに崩壊し、その後は室町幕府にじわじわと攻められて、やがて観念した」程度に思っていたけど、「鎌倉幕府の終盤から群雄割拠が始まりかけていて、後醍醐天皇親政や室町幕府は一時的な弱い中央政権で、底流では戦国時代に向かう流れがあった」「足利幕府成立後も南朝側は何度も盛り返していて、将軍が京都から逃げ出すことが何度もあった」みたいなことで、見方がだいぶ変わった。

 ただ、この本が最初書かれたのは昭和の昔なので、もっと新しい知見でひっくり返されたこともあるかも。

 

 小ネタ:楠正成の妹の子が観阿弥。